カテゴリー:建物関連
6年ほど前に増築工事の注文をいただいたお客様からご相談がありました。
膝の関節が悪く手術したが高齢でもあり思うように動くことができず、日常の生活に不具合が生じているとのこと。
早速お伺いしたところ、平坦なところは何とかなるようでしたが、玄関などの段差の昇降やトイレ・お風呂の立ち座りに困っているご様子で早速手すりや踏み台の設置をご提案しました。
高齢と膝の不具合で介護の認定が出ているということでしたので、豊田市の介護福祉課で高齢者住宅改修助成事業の申請を行いました。
1.パンフレット
2.実施箇所図面
3.現状写真
資料を揃え申請しましたので承諾後に工事予定です。
介護保険自己負担割合の比率により助成金額は違いますが、対象工事金額の上限額(20万円)の7割から9割まで補助を受けられます。
さらに介護保険自己負担割合が1割の人は、工事内容によりますが「豊田市すこやか住宅リフォーム助成事業」により最大18万円(9割)の補助を受けることができます。
対象となる方が条件に合う工事をされる場合は、仮に40万円の工事であれば36万円の補助を受けることが可能となります。
介護認定を受けてもできるだけ住み慣れた自宅で自分で生活したい方は多いと思います。手すりの取り付けや段差の解消、和式便所を洋式に変更することで転倒の危険が減り、安全に生活できるのでこういった制度の活用をご検討されてはいかがかと思います。
15年以上ご入居いただいたお客様が退去され、再募集することとなりました。大変丁寧にお使いいただいていたのですが、さすがに30年くらい経つとそれなりに傷みや汚れもあり、設備も古くなっていたので全面的にリノベーションすることとしました。
元々3LDKで和室二間続きという昭和感漂う間取りで、これはこれで情緒があってよかったのですが、さすがに今の需要からは少し外れるかな?ということで広いリビングダイニングを持つ2LDKに変更しました。
和室二間(12畳大)をリビングダイニングスペースに変更しました。
ダイニング側には大型収納があります。写真の右側がキッチンスペースで動線も整理され使いやすい間取りとなりました。
北側の洋室は以前と変わらないスペースで、主寝室や子供部屋としても充分な広さです。
南側洋室は以前はリビングだったところです。掃き出し窓で明るく趣味や勉強・テレワークなどに向いています。
また、同タイプのお部屋を前回は明るめのカラーで仕上げたので、今回は濃い目のオーク色に、巾木や窓枠は冒険してブラックを使用しました。
アクセントカラーも小さなサンプルでは暗いかな?と心配した濃さのクロスにしてみましたが、全体的なトーンとしては大人っぽい落ち着いた感じになっていると思います。
なお、ガラスについては真空断熱ガラスに変更しています。
システムキッチンはワークトップを人工大理石として賃貸らしくない雰囲気にしました。また、コンロは3つ口タイプとなっているので、お料理の効率も高まります。
洗面化粧台はシャワー付きの三面鏡タイプです。90cmのワイドサイズでキャビネットの収納もたっぷりあります。
バスルームは以前と同タイプですが、浴槽が少し広くなりました。追炊き機能付きの給湯器となっています。
トイレスペースには上部に棚を設けていますので、ペーパー類などを収納しておけます。
ダイニングにある収納は約2畳大の広さで内部の棚板は高さ変更が可能です。
北洋室の収納は枕棚とハンガーパイプが設置してあります。
玄関の下駄箱以外に廊下部分に小型収納があります。棚板は可動タイプです。
洗面脱衣室にはタオルやシャンプー、洗剤などをストックする小型収納があります。
最近の賃貸ですとどうしても面積の関係から収納が小さくなる傾向がありますが、この物件は元々3LDK(面積20坪)で余裕があるので、各室の広さも充分確保しながら、しっかりと収納スペースも設けてあります。
新築のマンションがいいなと思われる方が多いのですが、本物件のように内装を全面改装することで最新の設備を取り入れることもできます。また、比較的立地条件の良い物件も多く、本物件も愛知環状鉄道「三河豊田」駅から徒歩約10分、周囲にはスーパーや飲食店、小学校、病院など生活施設が整っています。ご興味のある方はお気軽にお問合せください。
詳しい条件等はこちら(別サイト)まで
新築やリフォームでキッチンを新しくするとき、予算も大切ですが、収納スペースをどう使うか考えることも重要です。
システムキッチンは最初からよく考えられているので、サイズに合わせて適当に決めてもそれほど不満は生じないと思いますが、収納はやはりどうしても思い通りにならない所もあります。
今回築24年のキッチンをリフォームしましたが、その際、背面収納にIKEAのメトードという商品を組み立ててみました。
1.搬入
発注方法ですが、IKEAのキッチンプランニングサービスで2回ほど打合せを行い発注しました。数日後商品が準備できたというメールが来て、支払と配送の手配を行い、梱包状態で配達されました。和室8畳をほぼ占領する状態…
ここでBOXや引出を組み立てますので、さらに場所がなくなり、一時は廊下に完成した箱や引出があふれていました。
2.リフォーム後の何もない空間
リフォーム後の何もない空間です。床は水平ですが、やはり壁は多少の誤差はありますので、ある程度のゆがみは許容して調整しながら設置位置を決めます。
3.採寸してサスペンションレールを取り付けます。
設置する位置に合わせて目印をつけ、説明書に沿ってサスペンションレールを取り付けます。IKEAのメトードは収納BOXの側板に引掛け金物をつけて、このレールに引掛ける構造です。
4.サスペンションレールに組み立てた収納BOXを取り付けます。
和室で組み立てた箱を取り付けます。説明書では上段から取付るような説明でしたが、今回の壁面収納はカウンター上に上段収納を乗せるレイアウトなので、下から順に設置しました。
5.上段部分も同様にします。
カウンターの高さを見込んで上段の収納の高さを決め、同様にサスペンションレールを取り付けます。
6.引出レールなどを取り付けます。
カウンターを取り付ける前に収納内部に組み込む引出のレールを取り付けます。後でもできますが、上から覗き込みながらの方がやりやすいと思います。
7.カウンターを取り付けます。
カウンターを設置する寸法に合わせてカットし、下段の収納の上に設置しました。奥行65cm、長さ250cm、厚さ3.8cmのカウンターはさすがに一人では動かせず、手伝ってもらいました。
8.扉を付けます
扉に取手を取り付け、設置した収納に取り付けます。ほぼ完成形が見えてきました。
9.完成
はじめてだったので、多少違ったところもありましたが、おおむね計画通りのものが完成しました。カウンター下の空間は、ワゴンと空き缶などのごみ入れ置場です。IKEAのワゴンがちょうど収まります。また、引出の内部の間仕切りもIKEAのものがぴったり(当然ですが)なので、今までのようにホームセンターであれこれ悩んだ挙句入らないという悲劇もありません。
オーブンと炊飯器の上が空いていますが、もう少ししたらガラス扉の収納かオープンラックを設置する予定です。こんな風に予算や収納の量に合わせて自分で変更できる点も良いと思います。
悪い点としては、発注に至るまで2回打合せに行きました。その際、ネットから予約をとるのですが、長久手店はあまり空いている時間がなかったので、都合よくとれませんでした。また組み立てにはある程度のスキルと道具が必要です。メジャー、水平器、クランプの他、電動インパクトドライバと丸ノコは必須、できればスライド丸ノコがあるとデコストリップのトメの合わせなどがきれいに収まります。なお、所要期間は一人で正味3~4日くらいです。但しIKEAの説明書は2人以上で施工することとされています。
金額ですが、安いかと言われればそれほどでもないという印象です。組み立てサービスを依頼しなかった分だけ安いかな。
ただキッチンはどなたもある程度使い方や必要なものが決まっているので、どこのメーカーのものもそれほど不満なく使えると思いますが、収納はそれぞれの家族構成や食器、調理器具により異なりますので、自分で考えながら計画できるIKEAのキッチン収納は、それぞれに合わせた組み合わせが可能で、あとから内部の仕切りや収納ツールを合わせやすい点が使いやすさにつながると思います。